強みを活かして組織(コミュニティ)で成果を出す方法

お役立ち情報
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こんにちは。代表の中里桃子です。

この記事では「強み」を組織で使う例について大崎さんと対談していきます。

大崎さんは過去に、人の「強み」に注目をして個人の独立/起業をサポートするお仕事をされていた経験があります。

そもそも「強み」とは何か?

まずはそこから教えていただきながら、組織やコミュニティでどのように活用できるのか伺っていきたいと思います。

目次

「強み」は自分にとって当たり前だから気づきにくい

──「強み」とは何でしょうか。得意、とはどう違いますか?

「強み」とは、自分では当たり前にできてしまうことを指します。表面的には“得意なこと”として映ることが多いと思います。

例えば文章を書くのが上手とか、旅行の格安プランを見つけて毎回最安値でツアーに参加してたり。

根っこにあるほうが「強み」だと思うとわかりやすいです。私も文章を書くのが得意ですが、それはあくまで得意なことであって、「強み」は何かというと体系化が得意という抽象的な話になります。

本を読んだり人の話を聞いたりして、「あ、これはあの話ともつながるから、関連づけて、組み合わせて、ひとつの文章にできそうだな」と無意識に整理できちゃうんです。

──大崎さんって会社を辞めて独立したのはいつでしたっけ。その頃からもう「強み」は使ってたんですか?

2015年に独立しました。その頃から「強み」を使っていたかというと、「使っていました」というのが答えになると思います。ただ、その自覚はありませんでした。

「強み」というのは自分にとっては自然で当たり前のことなので、人と比べてみないとそれを自覚できないんです。

例えば、効率の悪い仕事の仕方をしている人をみて「イラッ」とするのであれば、それはあなたに効率や生産性にかかわる強みがあるんですよ、ということです。

なので、相手をみてイライラすることがあるのであれば、それは相手が悪いのではなくて、自分にその「強み」があると捉えてみてください。

そうすると人間関係もおだやかになるかもしれません(笑)。

組織で「強み」を使うのは3段階目から

──今日は「強み」を組織で使うというお話を聞きたいなと思っているのですが、個人で使うのと組織で使うのとではどう違うのですか?

「強み」の発揮には4段階あると言われています。

1段階目は「自分の強みに注目して成果を取る」という段階です。職人とか達人をイメージしてもらうとわかりやすいかなと思います。

自分の「強み」を自覚して使いこなせるようになると、ストレスがかかることもなく自然と成果が取れるようになるので、起業している人であれば売上もどんどん伸びると思います。

──2段階目はどうなるんですか?

先ほどは「強みに注目」だったのですが、2段階目は「成果に注目する」という考え方になります。

先に自分が得たい成果が何かを考えて、それを手に入れるために自分の「強み」を使うという発想です。こう話すとわかりにくいと思いますが、欲しい成果を取るために一番自分にとってラクな方法が「強み」という感覚です。

中里さんであれば、イベントを主催して集客しようと思ったらメルマガを書いて募集しようと考えるかもしれないですよね。

──うん、そうかもしれない…ですね。

今すごくリアクションが悪いというか、反応がにぶかったですよね(笑)。でもそれが「強み」を使うときの自然な状態なんです。ピンとこないんですよ、当たり前すぎて。

だけど実際は、読者層を把握して、どんな文章を書けば読者に刺さるかがわかって、しかもそれをスピーディーに実行できて、売上が立つイメージも湧く、わけです。ここまでにはさまざまな「強み」が使われているわけで。

──要は、成果から逆算して「強み」が使えていれば2段階目はクリアっていうことですね。

そうです。1段階目は「強み」からスタートしますが、2段階目は成果から逆算して「強み」を使っていく発想です。

よく起業塾や経営塾に通ったけれど成果が出なかった、という声を聞いたりするのですが、「強み」の視点から考えると、成果から逆算して「強み」を使えないので、教わったことをそのまま実践したり、弱みで実践したりするわけです。

PCの前に座るだけでめまいがするほど「弱み」がある人は、あんまりブログ集客とかは考えないほうがいいと思うんですよね…。

──ここで少し私のことを聞きたいんですけれど、私はその理論でいくと何段階目までの「強み」を使えていることになりますか?

私の知る限りでは、第3段階まではクリアしているように見えます。

3段階目の「強み」の特徴は、自分の強みだけでは取れない成果を、他人の強みを使って成果を取る段階です。

自力ではなく、他力を使うのがうまいとも言えるかもしれません。

──具体的にどういうところをみてそう感じますか?

中里さんはいくつかの講座を主催されていますが、必ず何名かのコミュニティサポーターを付けていますよね。

そうすることで、単に労力を分散させるのではなく、中里さん一人では得られなかった成果を取ることができている気がします。

例えばですが、自分の話がまったく刺さらない受講生がいるなと感じても、別のコミュニティサポーターさんの話であれば、伝えていることが同じでも相手に響く、っていうことがありますよね。

──私がよくやるのは、一緒に仕事をする人たちのキャリアプランを把握した上で、その人のやりたいと思っていることをお願いするようにしています。そういうことですか?

中里さんは自然と人を巻き込む力や、相手の才能、こうしたら主体的に動きたくなるポイントを見抜く力に「強み」が発揮されているのだと思います。

もしくは中里さんがよくおっしゃるように、元々はコミュニティに属することが苦手だったけれど、努力によってそれを武器に変えたという話が関係するかもしれません。

巻き込む力が仮に後天的な能力だったとして、だとしたら「強み」は苦手なことや不得意なことであっても再現性があるノウハウにまで仕立てることができる洞察力と体系化力、ということかもしれません。

そのあたりは「強み発掘」という分析をしてみないとはっきりとはわかりませんが、いずれにしても使いこなしていますよね。

3段階目に進めないなら一度「強み」を止める

──大崎さんは何段階目ですか? やはり第3段階?

いや、正直私の場合はまだ2段階止まりで、最近になってようやく3段階目の「強み」がどういうものがわかりかけてきた、という状態だと思います。

他力を使うことができない孤独な「強み」の達人になってしまう典型例です(笑)。

そうなってしまう原因としては、人の力を借りるよりも自分でやってしまったほうが早い、と考えてしまうところにボトルネックがあります。

それもわかっていたので、今年はあえて「強み」を止める、ということをやりました。

──え? それってどういうことですか?

要は、自分で文章を書いたり、自分でコンサルティングをしてしまったほうが集客もできるし商品価値も高まるので、売上が伸びるんです。

言い換えると、そこに甘えてしまって、その売上を作れている状態を手放すことが怖くなってしまっていたんだと判断しました。

そこで、自分で文章を書く、自分がコンサルティングサービスを提供する、というのをすべて止めたんです。

──それ…売上どうしてたんですか?(笑)

いくつか収入のポケットは持っていたので、そのなかの1つを止めたって感じです。全部の成果を手放してしまったら収益0ですからね…。

そうしてみてわかったのは、強制的に「強み」を止めてみたら、3段階目に必要な「強み」が自然と発揮される、ということでした。

わかりやすくいえば、マネジメント系の「強み」が見えてきたという感じです。

──具体的に何をして、どういうことが見えてきたんですか?

私はいまライター業をしていますが、自分では書かずにほかの人に書いてもらうようにしたんです。

それもただアウトソースするのではなく、コミュニティのような形にして最初にライティングに興味ある数名の方を集めました。

そこでどんな人を取材したいのか、どういうスキルを手に入れたいのか、ここでの成果を自分のキャリアにどうつなげたいのか? そういったことを把握した上でお願いをしていったんです。

きっと中里さんがされていることと近いのかなって思いました。
違ってたらスミマセン(苦笑)。

そうしたらみんなが喜んでライターのお仕事をするようになり、自然と私は一段上のマネジメントのポジションに移行していったんです。

4段階目の「強み」は必要であれば開花させる

──そういうことなんですね。では、次の4段階目はどうでしょうか。私もいま3段階目ということなので、どうすれば次にいけるのか気になります。

最終段階は、他力を使うためのマネジメントの「強み」を止めても、勝手に組織が成果を挙げられる状態を指します。

究極なところ、自分がいなくても成果が上がっていく状態です。

ただ1つハッキリしているのは、個人起業家のような個人のタレント性を活かした働き方が好きな人は、4段階目に行くのは難しいと思いますし、そもそも目指す必要もないんじゃないかなと感じています。

──私も人の力を借りてビジネスをしてはいますが、タレント性を活かすという意味では私は一人で立っているんです。今の話でいうと、「強み」の4段階目って、会社を売却できるようなレベルですよね?

まさにそうです。

自分の「強み」を一切使わなくても組織の力で売上を作ることができるので、十分に売却できるレベルと考えてよいと思います。

なので、個人起業家という業界のなかでは、そもそも「強み」を4段階目まで伸ばす人っていうのはいないというか、必要ないと考えています。

なぜなら、自分のタレント性、つまり才能や得意なことで売上を作りたいわけなので、求めるものと矛盾してしまいますよね。きっと4段階目までいってやることが何もなくなったら仕事がつまらなくなると思います。

──そう考えると、「強み」が4段階まであるって聞くと最後まで伸ばしたくなりますけれど、必要じゃない人はそこまで求めなくていいってことですよね。

そういう結論になるかなと思いますね。

とはいえ、1段階目の自分の「強み」を自覚してコントロールするところもけっこう難しかったりするので、組織とかって難しく考えず、まずは自分の「強み」を使いこなしてほしいなって思います。

どうしても人って苦手なことや不得意なことをやって、マイナスをゼロに戻すところに快感とか達成感を覚える傾向があるので。

それをしていると売上などの成果を得る機会が後ろ倒しになってしまうので、まずは「強い」を使って取れる成果を全部取ってほしいなって思いますね。

concept

“すべての人には「照らすべき一隅」があり、
「私は照らす光を持っている」という確信と、
「私にはその一隅を照らす責任がある」という
自覚を持つことが人を強くする”

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ということを伝える、あなたらしい選択肢を作るメディアです。