プロセスエコノミーを解説。導入のメリット・デメリットとは?

中里桃子の記事
中里桃子の記事

これまで「プロセスエコノミー」については、私(中里桃子)の執筆で3本の記事を公開しています。

  1. 【3分でわかる】プロセスエコノミーとは?オンラインサロンの専門家・中里桃子が解説
  2. プロセスエコノミーを実践者の視点でオンラインサロンの専門家・中里桃子がレポート
  3. プロセスエコノミーを実践するためのポイント【企業編、個人編】

プロセスエコノミーは、2020年12月にけんすう(@kensuu)さんがnoteで提唱したことをキッカケに広がりを見せ、2021年7月29日には、尾原和啓さん著の書籍も出版されました。

当記事では、プロセスエコノミーの概要に触れた後、実際の導入に向けて「難しい点」「参入可能性」「成功要因」の3つの視点から解説をしていきたいと思います。

 

プロセスエコノミーとは何か?

尾原氏の著書『プロセスエコノミー』でも、けんすうさんのnoteの内容が引用されています。ここでも同様の箇所を引用しながら、コミュマネ協会としての解釈を添えていきたいと思います。

プロセス・エコノミーは完全に僕の造語なのですが、プロセス・エコノミーとは「プロセスを共有するところがお金を稼ぐメインとなる」みたいな形のイメージです。

たとえば漫画家さんなら、マンガを売るというより、「マンガを描いている姿をライブ配信をして、そこで投げ銭をもらう」みたいなイメージです。

これと似たようなものは昔からあり、、、たとえば古くはASAYANという番組がありますし、最近だとNizi Projectですね。もちろん、ドキュメンタリーとか、映画のメイキングとかもプロセスを製品化している形としてあります。

プロセス・エコノミーとは、この形がより盛り上がるイメージです。

https://kensuu.com/n/nf4270e069c20

実際のけんすうさんは、プロセスエコノミーを体現した具体的なサービスとして、作業中のライブ配信サービスの「00:00 Studio」をリリースしています。

この反対の概念を、「アウトプットエコノミー」として紹介しています。

アウトプット・エコノミーは、「プロセスでは課金せずに、アウトプットで課金する」というものです。たとえば

– 音楽を作っているところではお金は稼がず、できた音楽を売る
– 映画を作っているところではお金は稼がず、できた映画を売る
– 料理を作っているところではお金は稼がず、できた料理を売る

などです。

このように、アウトプット・エコノミーとは、普通の人が考える、極めて一般的な商売です。

では、アウトプット・エコノミーでは何が大事でしょうか?それは、製品の品質や値段流通、マーケティングなどがポイントになります。要は、いいものを作って、安く提供して、適切に知ってもらい、適切に届ける、ということですね。

なので、みんな、いい製品を大量に作って、値段を手頃に抑えて、広告や口コミなどを通じて認知を広げ、流通などをしっかりと固めてちゃんと届ける、、、ということをやります。

https://kensuu.com/n/nf4270e069c20

このように、時代の流れを考慮すると、アウトプットエコノミーから「プロセスエコノミー」に有利なビジネスモデルの到来を感じさせます。

実際に私も、クラウドファンディングを活用した「ワークブックの制作」を行い、大きな反響を呼びました。

関連:ワークブック制作はプロセスエコノミーだった

では、誰でも「プロセスエコノミー」をビジネスモデルに組み込めばマネタイズや差別化、ファン化が効果的に行われるかというと、そんなに簡単な話でもありません。

ここからは、

  1. 導入の際に難しい点
  2. 参入可能性がある分野
  3. プロセスエコノミーの成功要因

をそれぞれの章で解説していきます。

プロセスエコノミーの導入はなぜ難しいのか?

まずご紹介したいのがこちらの記事。

メルカリでは野菜を売れ。プロセスエコノミーはジャングルクルーズ型とバーベキュー型に分かれる|新R25 – シゴトも人生も、もっと楽しもう。

要点だけを抜き出すと、

  1. Whatで勝負せず、Whyで勝負せよ!
  2. ジャングルクルーズ型でワクワクを演出!
  3. ファンコミュニティを作ろう!

つまりプロセスエコノミーで大切なのは、

  1. なぜそれをやるのかを開示し
  2. あなたの挑戦を目撃させ
  3. プロセスを楽しみながらファンを生み出すこと

という解釈ができる内容が綴られています。実際に記事内で使われている言葉を引用しながら、もう少し詳しく見ていきましょう。

Whatで勝負せず、Whyで勝負せよ

プロセスエコノミーを実践するうえで最も大切なのは、あなたの中にある「Why」(なぜやるのか・哲学・こだわり)をさらけ出すことです。

誰もが「インフルエンサーになりたい」とYouTubeやInstagramで発信しまくる中、もはや平凡なインフルエンサーは生き残れません。

インフルエンサー市場は完全にレッドオーシャン状態であり、既存のインフルエンサーも一夜にして無価値化してしまう可能性があるのです。

最も大事なのは、「How」ではなく、なぜやるかという「Why」(なぜやるのか・哲学・こだわり)なのです。

「What」「How」は一定のモノサシで測れるものであり優劣が決められますが、「Why」はその人の生き方に拠るものです。

あなたの中にある「Why」を開示して狭くても深い支持を得ることが大切なのです。

https://r25.jp/article/968752845249163451

ジャングルクルーズ型でワクワクを演出

ディズニーランドのジャングルクルーズというアトラクションは、なぜあんなに人気なのでしょうか。

アトラクションに乗りこんだ客は、一人一人が冒険の仲間です。

「右から弾が飛んできた!」「後ろからも来るぞ!」と船長の呼びかけが聞こえると、みんなキャーキャー騒ぎながら冒険の最前列に陣取っている感覚を味わえます。

プロセスエコノミーによって集まった人は、あたかもジャングルクルーズに乗っているようなワクワク感を味わえます。

そんな夢を実現する冒険を、実際には危険のない場所で共に味わうことが最大の価値なのです。

https://r25.jp/article/968752845249163451

プロセスを楽しみながらファンを生み出すこと

かしこい農家は、メルカリを産地直売のお店として使っています。

プロセスエコノミー的には第2のメリットが重要です。

それは生産者とお客さんの直接のつながりができ、リピーターとして野菜を買い続けてもらうことで、あたたかいファンコミュニティを作れることです。

「今日は嵐で大変でしたが、こんなトマトができあがりました」「今年の青森ニンニクは出来がすごいですよ」と、生産者本人が書く。

写真と一緒にミニ新聞にまとめて、野菜と一緒に同封することもできるのです。

するとお客さんはその人から野菜を買うのが楽しみになっていきます。

https://r25.jp/article/968752845249163451

ここまでの内容を読み、あなたはどのように感じたでしょうか。

プロセスエコノミーの可能性にワクワクした人もいれば、いざ自分自身が実践することを考えると、いくつかの導入の難しさを感じた方もいるのではと思います。

つまりプロセスエコノミーの実践には、

  1. ビジョンを語り人を巻き込む必要があり
  2. プロセスで心を動かすハラハラドキドキが必要で
  3. ファン作りのこまめなコミュニケーションが必要

ということになります。

プロセスエコノミーは実践のベースとして、アウトプット(成果物)で何かしらの注目を浴びている必要があります。

キングコング西野さんの『映画 えんとつ町のプペル』は、プロセスエコノミーの代表例として紹介されることも多いですが、アウトプットに期待があるからこそ、または西野さんがチャレンジしていることだからこそ、その過程を「目撃」したいというニーズが生まれます。

さらにその挑戦を、面白可笑しく、ハラハラドキドキと楽しませ続ける「編集力」や「発信力」が求められるのもプロセスエコノミーの特徴です。1ヶ月に1度のブログ更新ではなく、毎日の「ワクワクする物語」を届け続けるスキルが求められるのです。

アウトプットを無視してプロセス課金にショートカットするわけじゃない。そのことを肝に銘じる必要があり、ここにプロセスエコノミー実践の難しさがあります。

一般の人がこの文脈で勝負をすると疲弊してしまうでしょう。

プロセスエコノミーへの参入可能性

では私たちに、プロセスエコノミーに挑戦する意味はまったくないのでしょうか?

先ほどの「ジャングルクルーズ型」では確かに、著名人かアウトプットに優れた企業や個人でなければ、プロセスエコノミーに挑戦する権利すら得られないかもしれません。

しかしもう一つ、「バーベキュー型」のプロセスエコノミーも存在します。先に紹介した「R25」の記事から再び引用したいと思います。

また一方で、一人一人が実際に手を動かし、みんなで作り上げるバーベキュー型のプロセスエコノミーもあります。

バーベキューというのは、ある意味でお金を払って「仕事」をするという極めてプロセスエコノミー的な体験です。

大切なのはそのプロセスの中には、多様な人が楽しく参加できる小さな役割がたくさんあるということです。

つまりプロセスエコノミーをバーベキュー型で展開するためには小さな役割をたくさん用意し、居場所を作ってあげることがキーになるのです。

つまり、コミュニティを作るうえでは、余白を敢えて作って、役割をたくさん用意することが重要なのです。

https://r25.jp/article/968752845249163451

「バーベキュー型」であれば、応援されるストーリーの用意さえできれば、クラウドファンディングやオンラインサロンのような形で、プロセスエコノミーを実践できる余地があります。

実際に私も、この「バーベキュー型」のプロセスエコノミーを偶然にも実践していました。

参考:プロセスエコノミーを実践者の視点でオンラインサロンの専門家・中里桃子がレポート

バーベキュー型プロセスエコノミーの成功要因

一般の人でもチャレンジがしやすいプロセスエコノミー「バーベキュー型」。その実践のために必要な成功のポイントを2つほどご紹介します。

1.マインドセット

「バーベキュー型」のプロセスエコノミーで大切な考え方は、想定外のトラブルや予期せぬ期待感、ドラマ性に価値が生まれるという点です。

言い換えれば、「安定」のストーリーはマイナス要素でしかありません。プロセスにお金を払っていただく以上、そこになんらかの価値が必要。安定化はイコール、応援してくれるユーザー離れも意味します。

常にリスクに向かって挑戦しつづけて、その失敗もストーリーとしてユーザーに届ける。このマインドセットが大切です。

しかし、ずっと走り続けることは簡単なことではありません。まずは期間限定のクラウドファンディングなどの形で、決めた範囲の中でプロセスエコノミーを実践してみることをお勧めします。

2.コンテンツの更新力

箕輪編集室」というオンラインサロンがあります。

動画や音声、映画、ホリエモンや見城さんなど、日本トップのゲストを招くイベントやコンテンツを作っているオンラインサロン。最強のクリエイティブチームでありながら、マーケティングからプロデュース、制作、そしてSNSを連動したプロモーションまで、サロンメンバーがトータルで手掛けています。

「箕輪編集室」は、1年2年と時間が経っても、次から次へと新プロジェクトが立ち上がるので終わりがありません。このようなコンテンツの更新力の高さは、プロセスエコノミーに非常に向いています。

では、どうすればコンテンツ更新力を高められるのでしょうか。1つのヒントは、ゴールに対する強い想いがあるかどうか、だと考えます。

ビジョンや、応援されるゴールがあり、そこに対する自分の「Why=なぜやるか」が強ければ強いほど、コンテンツ更新力は高くなると言えるでしょう。

プロセスエコノミーの実践するためのヒントは、下記の記事に詳しくまとめました。
https://comyu-mane.com/momoko/process_economy03/

ぜひ、あなたならではのプロセスエコノミーで、夢や目標に向かって頑張ってみてください。きっとその姿を応援する人が現れるはずです。

今後、私が経験したプロセスエコノミーの体験シェア会を開催しようと思います。募集はこちらのメールマガジンでご案内しますので、ご興味のある方はこちらからご登録ください。

 

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ご興味のある方は、ぜひ、こちらもご覧ください。

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  2. プロセスエコノミーを実践者の視点でオンラインサロンの専門家・中里桃子がレポート
  3. プロセスエコノミーを実践するためのポイント【企業編、個人編】

 

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「私にはその一隅を照らす責任がある」という
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